旧小机領三十三観音霊場巡りの旅 泉谷寺

泉谷寺

巡礼記

訪問日:平成20年4月12日

旧小机領三十三観音霊場は子年毎、つまり十二年毎に札所本尊を御開帳します。その時は多くの参拝者で賑わいますが、それ以外の年は巡る人も少ない霊場だと思います。私はこの御開帳の話を聞いた時、巡ろうかどうか悩みました。横浜市に住んでいるので、地元と呼んでも差し支えのないこの霊場を巡りたいと思う気持ちが当然ありましたが、不安に思う気持ちもありました。それは数年前に同じように御開帳を行っていた地方霊場を訪れた時に経験したことからくる不安でした。その地方霊場は、(1) 御開帳期間なのに訪れてもお寺の方がいない、(2) 本堂に朱印用の印が置いてあり、自分でその印を使って朱印を押すようになっていたなど霊場としては非常に残念な対応があったので、結局、その霊場を結願することはありませんでした。よって、今回の旧小机領三十三観音霊場も同じような霊場かもしれないという不安な気持ちを持っていました。しかし、地元の観音霊場を巡りたいという気持ちが強く、また霊場の公式ホームページを見てもしっかりした霊場のように思えたので、一番札所の泉谷寺を訪れることにしました。


JR小机駅前を通る横浜上麻生道路を歩き、泉谷寺の交差点を左折しました。途中、泉谷寺東という交差点がありますが、そこではありませんので注意が必要です。左折してすぐに遠くの方に赤いのぼり旗が見え、「あの旗は旧小机領三十三観音霊場の旗で、この道で間違いない」と思いました。赤い旗がある場所に着くとそこには泉谷寺と書かれた石柱がありました。石柱からの参道は桜並木になっており、桜が満開の時期にはさぞ綺麗だろうと感じました。

桜並木が終わると泉谷寺の入り口に着きました。入り口の掲示板には、
「自分が怒れば、相手も怒る。自分が笑えば、相手も笑う。相手の顔を決めるのは、いつも自分の心次第」
と書かれていました。お寺の掲示板でこのような為になる言葉を読むのも私のお寺めぐりにおける最近の楽しみの一つです。また入り口から山門までは杉木立に囲まれ、霊場らしい雰囲気でした。

石柱

石柱

入り口

入り口

杉木立

杉木立

山門をくぐり境内に入ると、正面に本堂があり、左側に供養塔が立っている観音堂がありました。観音堂の方が近いのでまず観音堂へ行きました。最初は供養塔の綱を握ってお参りをしました。供養塔の綱の先は札所本尊の観音様の手と結ばれていますので、本堂でお参りするだけではなく、供養塔の綱を握ってもお参りしましょう。次に観音堂の中に入り、観音様にお参りをしました。本尊の観音様とお前立ちの観音様を拝観することができました。そして、観音堂内におられたお寺の方から納経帳を購入しました。納経帳には既に各札所の観音様の名前が印刷されており、その上に朱印を頂くようになっていました。ご詠歌や縁起も書かれており、なかなか良い納経帳だと思いました。また納経帳を購入すると、ガイドブックも頂きました。

そして本堂へ向かい、本堂の仏様にお参りをしました。観音霊場を巡っているからといって、観音様だけにお参りをすればよいというものではないと思います。どの観音霊場も一番札所は立派な寺院であることが多いですが、旧小机領三十三観音霊場も泉谷寺は一番札所に相応しい寺院でした。

観音堂その1

観音堂その1

観音堂その2

観音堂その2

本堂

本堂