坂東三十三観音霊場巡りの旅 弘明寺

弘明寺

寺伝

721年にインドの善無畏法師がこの地を訪れ、天下泰平祈願の全国行脚をしていた行基菩薩が737年に草庵を作り、彫刻祈願したのが現在の本尊である十一面観音像です。鎌倉時代には「求明寺」と称されていましたが、観音経の「引誓深如海」の「引」の字をとり、「弘明寺」となりました。

巡礼記

訪問日:平成20年10月25日

横浜市に住んでいる私にとって、弘明寺は浅草寺と並んで坂東三十三観音寺院の中でもっとも数多く訪れているお寺です。最寄り駅は、横浜市営地下鉄の弘明寺駅と京浜急行の弘明寺駅の二駅があります。京浜急行の弘明寺駅はお寺の裏側にありますが、地下鉄の弘明寺駅で下車すると、仁王門まで一直線に伸びる弘明寺商店街の中を歩くことになりますので、どちらかと言えば、地下鉄の駅をお薦めします。

仁王門から境内に入り、石段を登っていくと左側に身代地蔵尊が祀られています。この像は、平成13年6月に京浜急行が会社設立100周年を記念して、人々の病気平癒を祈願するために奉納されたものです。お地蔵さんの隣には、御真言「オンカカカビサンマエイソワカ」が書かれています。私は弘明寺の石段を登る途中に毎回この真言を見ながら唱えることによって、お地蔵さんの御真言を自然に覚えました。

石段を登り切ると真正面に本堂(観音堂)があります。観音様にお参りをし、300円で内陣拝観ができるので、内陣拝観を申し込みました。内陣に入ると波切不動尊が祀られており、お不動様にお参りした後、観音様の前に行きました。弘明寺に十一面観音像は鉈彫りの典型的な作例として有名です。鉈彫りとは、ノミの彫り跡を像表面に残した特殊な彫り口のあるものを言います。観音様のお顔を見ていると、本当にお優しいお顔をしていると思いました。

仁王門

仁王門

本堂全景

本堂全景

本堂

本堂

本堂を出た後、奥の院である聖天堂でお参りをし、次に大師堂でお参りをしました。また境内には、善無畏法師が渡来した際、霊域を感得して陀羅尼を書写して結果を立てた七ツ石もあります。七ツ石は弘明寺の始まりと深く関係があるので是非、拝観しましょう。そして石段を下り、竹観音様にお参りをして、弘明寺を後にしました。

境内全景

境内全景

七ツ石

七ツ石

リンク集

弘明寺ホームページ 弘明寺公式ホームページ