坂東三十三観音霊場巡りの旅 満願寺(出流観音)

満願寺(出流観音)

寺伝

765年に日光を開山した勝道上人により開創されました。本尊の千手観音は820年に弘法大師が勝道上人の徳を偲んで参籠し、その折りに刻まれたものだと伝わっています。

巡礼記

訪問日:平成19年10月6日

9月の三連休(9/15-17)は西国三十三観音巡りに行ったので、10月の三連休(10/6-8)は坂東三十三観音巡りに行こうと決めました。6日は満願寺、7日は中禅寺、8日は大谷寺、西明寺を訪れることにしました。

東武線栃木駅で下車し、改札を出て北口に行きました。北口から出るとすぐに「出流観音行き」のバス停が見つかり、バスが来るまでしばらく待っていました。「出流観音行き」のバスの本数は少ないので必ず下のリンク集で栃木市営生活バスの時刻を調べておきましょう。私は11時50分発のバスに乗り、満願寺を目指しました。途中に石灰の採石所があるので、バスは何度も大型トラックとすれ違わなければなりませんでした。また採石所近くは道端の草が白くなっているほどでした。

乗車後1時間でバスは出流観音バス停に着き、バス代は800円でした。バスを降りる時、運転手の方がお寺への道を教えてくれました。道沿いには手打ち蕎麦のお店が何件かありましたが、私は満願寺の出流山会館で昼食をとるつもりでしたのでそちらには寄らず、まっすぐお寺に向かいました。ほどなく仁王門が見えて、満願寺に到着しました。仁王門をくぐるとすぐに出流山会館があり、会館の入口から入るとお寺の方がおられ、昼食をとりたい旨を告げると、ここで注文してくださいとのことでした。精進弁当を注文すると、お寺の方が食事の場所まで案内してくれました。精進料理を食べられるお寺はいくつかありますが、どこもそれなりの値段がします。精進弁当は1200円(税抜)で手軽に精進料理を頂けるのでお薦めメニューです。もちろん、味はとてもおいしかったですよ。

仁王門

仁王門

出流山会館

出流山会館

精進弁当

精進弁当

昼食を食べ終え、境内を奥に歩いて行くと本堂が目の前に見えて来ました。本堂までの石段の傍には、お不動さんやお稲荷さんが祀られていましたが、本堂でまずお参りしようと思い、まっすぐ本堂に向かいました。そして本堂で観音様にお参りをしました。本堂の右側から奥の院への道があったので、次は奥の院に行くことにしました。奥の院に行くには300円が必要ですが、よほどのことがない限り、奥の院に是非行きましょう。奥の院に行かなければ、満願寺の良さを半分も実感できないと思います。

奥の院への道を歩いていると、すぐに水の良い気を感じました。最近、「パワースポット」という言葉を聞くことがありますが、奥の院とそこへの道は間違いなくパワースポットだと思います。大師堂でお参り、苔むした石仏を見ながら歩いていくと絶壁に建てられている奥の院が現れました。適切な言葉か分かりませんが、かっこいい建物だと思いました。奥の院の前には大悲の滝があり、修行僧の方などが滝に打たれるそうです。滝は水がとても勢い良く流れており、不動三尊が祀られていました。滝を見た後、石段を登り、奥の院に行きました。坂東三十三観音の解説本等に載っているように、奥の院には十一面観音の後姿として拝まれている鍾乳石が祀られています。本に掲載されている写真を見ているだけでは観音様のようには思えなかったのですが、実物を拝観すると鍾乳石は仏様を表していると感じました。写真だけで分かることもありますが、当然、分からないこともあるとあらためて実感しました。ちなみに真中の大きな鍾乳石が観音様、向かって右側の小さな鍾乳石が開山の勝道上人、左側の鍾乳石が三面六ぴの大黒天を表しています。

本堂

本堂

奥の院への道その1

奥の院への道その1

奥の院への道その2

奥の院への道その2

大悲の滝

大悲の滝

奥の院その1

奥の院その1

奥の院その2

奥の院その2

奥の院でお参りした後、本堂に戻り、石段脇に祀られているお稲荷さん、お不動さんにお参りをしました。お不動さんの前には佛足跡があり、その下には近畿三十六不動霊場寺院のお砂が埋められているそうです。その後、石段の反対側に行って見ると、弁財天さんが祀られている池があり、また千手観音の石像を祀る慈光殿がありました。それらにお参りをした後、最後に本坊でご朱印を頂きました。

不動明王

不動明王

弁財天

弁財天

平幡良雄著のガイドブックには「坂東三十三観音霊場で唯一の宿坊。参籠して翌朝大護摩祈願に参列し、奥ノ院へ参拝をおすすめする。」と書かれているので、次回訪問時には、是非宿坊に泊まってみたいです。満願寺は文句なしに良いお寺でした。関東地方でまた一つ良いお寺に出会えた満足感一杯で満願寺を後にしました。

リンク集

満願寺ホームページ 満願寺公式ホームページ