鎌倉三十三観音霊場巡りの旅 浄光明寺

浄光明寺

寺伝

文覚上人がお堂が始まりと言われているが不明な点が多いそうです。その後1252年に六代執権北条長時が真阿上人を開山として迎え、寺を中興しました。中先代の乱の時、後醍醐天皇への謀反の意志がないことを示す為に足利尊氏が蟄居したお寺です。

収蔵庫には阿弥陀三尊像や地蔵菩薩立像が祀られています。阿弥陀如来像は1299年頃の作で、宗朝美術の影響が見られます。宝冠を被っているので宝冠阿弥陀と呼ばれていますが、元々は宝冠がなく、江戸時代に宝冠を被せたらしいです。地蔵菩薩立像は足利直義の守り本尊で矢拾地蔵と呼ばれています。その由来は直義が戦場で矢がなくなり困っている時、一人の小僧が戦場に落ちている矢を拾い集め、直義に渡したそうです。この小僧が地蔵の化身だったからだそうです。

巡礼記

訪問日:平成18年3月4日

山門から境内に入るとまず左手に楊貴妃観音の石像があるのに気づき、浄光明寺が真言宗泉涌寺派のお寺であることを思い出させてくれます。建築物としては右側に不動堂、左側に客殿と庫裏があります。

浄光明寺は木造阿弥陀三尊があることで有名です。それらは収蔵庫に安置されており、木・土・日曜日・祝日のみ拝観が可能です。ただし雨天多湿の時と八月は拝観が中止になります。訪れた時は土曜日で晴天であった為、「本日拝観が可能です」と紙に書かれていました。

客殿右横の石段を上り、収蔵庫に行きました。有料区域に入るには200円必要ですが、阿弥陀三尊像は素晴らしいですし、札所本尊の千手観音像が安置されている観音堂も有料区域にありますので是非入りましょう。

石段を上りきるとまず過去、現在、未来を象徴する阿弥陀如来、釈迦如来、弥勒如来を安置する仏殿が目に入ります。阿弥陀三尊像は重要文化財に指定される前はこの仏殿に安置されていたそうです。収蔵庫は仏殿の左隣にあり、観音堂は仏殿の左を奥に行った所にあります。有料区域にはお寺の方がいるのですが、この人があるタイミングで阿弥陀三尊像の説明をしてくれます。説明があった方が良く理解できるので、時間のある人はしばらく待っていましょう。

山門

山門

楊貴妃観音の石像

楊貴妃観音の石像

客殿

客殿

梅

仏殿

仏殿

ご詠歌

ご詠歌