慈光寺
巡礼記
訪問日:平成22年10月3日
慈光寺は30番札所の泉蔵院のすぐ近くにあり、泉蔵院から歩いて行きました。本堂に上がると中央に阿弥陀三尊像が祀られており、脇侍の観音、勢至菩薩像はいわゆる大和座りをしていました。
右壇には結縁綱の先に馬頭観音像が祀られていました。南知多三十三所で馬頭観音が祀られているのは慈光寺だけで、それは西国三十三所で唯一馬頭観音を祀っている松尾寺と一緒です。こちらでも、西国と南知多の観音霊場の強い結びつきを感じました。閉じられた厨子のあり、その前に大日如来像が安置されていました。案内によると厨子の中には十二年に一度御開帳される大日如来像が祀られているようです。左壇に移動すると円空作の弁財天像が祀られていました。
お堂を出て境内を歩いていると少し高いところにダキニ天が祀られていたのでお参りをしました。また境内にはあごなし地蔵尊も祀られていました。小野篁(タカムラ)が隠岐に流された時に彫った像が祀られてあごなし地蔵尊となり、江戸時代、内海の船主が北前交易の途中で隠岐に寄った時、この話を聞き、あごなし地蔵尊にお参りして、分身を請けて慈光寺に祀ったのがこちらのあごなし地蔵尊だそうです。小さな千体地蔵尊も近くに祀られており、お参りして、慈光寺を後にしました。