青岸渡寺
寺伝
インドの僧である裸形上人が那智滝にたどりつき、修業していると観世音菩薩を感得して庵を結んだのがはじまりと言われています。その後、大和の生仏上人が訪れ、如意輪観音像を刻み、安置しました。
巡礼記
訪問日:平成20年3月17日
JR紀伊勝浦駅から熊野交通バスの神社お寺前駐車場行きバスに乗りました。紀伊勝浦駅から終点の神社お寺前までは片道600円ですが、1000円の往復割引乗車券が売っていましたので、それを買いました。青岸渡寺に行くには終点で下車するのが便利ですが、私は前日に発心門王子から熊野本宮大社までの熊野古道を歩いて、すっかり熊野古道の魅力にはまってしまったので、途中下車し、大門坂を歩いて青岸渡寺に向かうことにしました。
熊野古道である大門坂の入口は、「大門坂駐車場」バス停と「大門坂」バス停の間にあります。私は「大門坂駐車場」バス停で下車しました。そこからバスの進行方向に少し歩くと大門坂と書かれた石碑がありました。そして大門坂の方に歩いていくと、前方に団体旅行の人たちが歩いていました。後で知ったのですが、「大門坂」バス停の次は「熊野古道」というバス停で、その間だけ大門坂を歩いて熊野古道の雰囲気を体感する観光コースがあるらしいです。
振ヶ瀬橋と呼ばれる俗界と霊界の境目の橋を渡ると夫婦杉がありました。夫婦杉は道の両側に立ち、門のような感じになっていました。そして熊野九十九王子の最後の王子である多富気王子がありました。昨日、発心門王子から熊野本宮大社までの熊野古道を歩いた時、語り部の方から王子に関する説明をして貰っていたので、「ここが最後の王子だったのか」と感慨深かったです。大門坂は杉木立と石段の雰囲気がよく、熊野古道を歩いているという気分になれます。
夫婦杉
多富気王子
大門坂その1
大門坂その2
大門坂その3
大門坂を登りきると神社お寺前駐車場にでました。そこから約467段の表参道を登りました。この日は月曜日でしたが、団体の観光客が非常に多く、表参道は人で一杯でした。「蟻の熊野詣」とはこんな感じだったのかなと思いながら、石段を登っていました。表参道は途中で熊野那智大社と青岸渡寺方向に分かれています。私は熊野那智大社をまず訪れることにしました。
表参道の石段を登りきり、さっそく拝殿でお参りをしました。そしていよいよ青岸渡寺です。熊野那智大社と青岸渡寺は隣り合っていますので、石段を上り下りする必要はありません。本堂の中に入り、観音様にお参りをしました。しかしこの日は観光客が多かったので、残念ながら本堂内は霊場寺院という感じはしませんでした。本堂内にある納経所で、ご朱印、散華、慈悲の道を頂くとすぐに堂内から出ました。
熊野那智大社
本堂その1
本堂その2
大黒天堂
本堂の後ろに大黒天堂があったので、そこへ行きました。堂内には自由に入れるようになっており、またここには一般の観光客の人は来ないので、静かにお参りをすることができました。西国三十三観音霊場の寺院では、落ち着いてお参りできる場所があればいいなと思います。
その後は、三重塔へ行き、那智の滝を遠くから見ました。那智の滝の近くまで行こうかと思いましたが、今回は時間があまりなかったのでやめておきました。でも行かなかった本当の理由は、前日と今日熊野古道を歩いて、私自身がもう十分満足していたからです。那智の滝は次回の楽しみに取っておきます。
今回熊野を初めて訪れましたが、とても良いところだという印象を持ちました。「もっと早く訪れておけばよかった」と思いましたが、西国三十三観音霊場は始めた頃に訪れてもその良さを理解できなかったのではないかとも思いました。西国三十三観音霊場巡りを通して自分自身が成長し、熊野の良さを理解できるようになったと思います。
三重塔と那智の滝その1
三重塔と那智の滝その2
リンク集
青岸渡寺ホームページ | 青岸渡寺ホームページ |
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