西国三十三観音霊場巡りの旅 正法寺(岩間寺)

正法寺(岩間寺)

寺伝

泰澄大師が岩屋山にあった桂の大樹より千手陀羅尼を感得し、千手観音像を刻み、元正天皇の念持仏をその胎内におさめ祀ったのが始まりです。

巡礼記

訪問日:平成19年9月17日

京都市内で一泊し、ホテルを出ると晴れていました。三連休、天候は大丈夫でした。JR京都駅から石山駅へ向かいました。石山駅で下車すると、駅前にある案内所で「ぐる~っと瀬田川の旅」の一日フリーパスカード(値段1900円)を購入しました。岩間寺に公共機関を利用して行くには、ご縁日の17日のみ石山駅から出ているバスに乗るのが便利です。しかし訪れた月はちょうど「ぐる~っと瀬田川の旅」が開催されており、石山寺から岩間寺へシャトルバスが運行されていました。よって今回はこれを利用して、勢多川三山(石山寺、正法寺(岩間寺)、安養寺(立木観音))巡りをしました。「ぐる~っと瀬田川の旅」は毎月開催されている訳ではないので、公共機関利用をする方はこのページの一番下のリンク集からバスの時間を確認してください。

岩間寺行きのシャトルバスは石山寺から出ています。よってまず石山寺に行く必要がありましたので、石山駅からバスに乗りました。途中から見える瀬田川の風景はいいものです。そして石山寺山門前で下車しました。石山寺の東大門は何度見ても立派です。多くの人がここで写真をとる理由が分かります。境内を本堂に向かって歩いていると、「この先のお堂には兜跋毘沙門天が祀られていた」、「寺名の由来になった珪灰石がある」など結構前回訪問したときのことをはっきり覚えているものです。そして本堂で観音様にお参りをしました。また今回も300円で内陣に上がれるようになっていたので上がりました。有料でも内陣に上げて貰えるのはゆっくり気兼ねなくお参りできるのでありがたいことだと思います。内陣右側には、体内仏、蔵王権現、二十八部衆、大きな毘沙門天像が祀られています。そして秘仏でお姿は直接拝観できませんが本尊の如意輪観音に般若心経を唱えました。また前回訪れた時、きちんとお参りできなかった内陣左に祀られている不動明王にも般若心経を唱えました。

次にシャトルバスに乗り、石山寺から岩間寺へ行きました。バスは結構急な坂道を登っていきましたが、歩いている方も数人いました。シャトルバスは岩間寺の駐車場に着きましたが、想像したよりはるかに多くの車が止まっていました。後で調べると訪れた9月17日は千日会が開催される日だったので多くの方が来ていたみたいです。入山料300円を払って境内に入りました。境内を歩いていると信徒会館から山伏姿の方々とお寺の方々が出てきて、本堂に向かって歩いて行きました。それらの方を見送った後、私も本堂に向かって歩きました。途中、ぼけ封じ観音の観音様が祀られていました。また仁王門がなく仁王像が観音正寺で見た時と同じように祀られていました。

山伏姿の方々

山伏姿の方々

ぼけ封じ観音像

ぼけ封じ観音像

仁王像

仁王像

本堂に着くとそれほど大きくない本堂が人で一杯です。よって本堂でお参りするのは後にしようと思い境内を見渡すと西国三十三ヶ所お砂踏み霊場があり、お砂踏みができるようになっていました。ここのお砂踏みは三十三箇所のお寺の本尊の石像が祀られており、しっかりしたお砂踏みの場所だと思いました。また護法龍王拝殿があり、九頭龍龍王、白龍龍王、七面弁財天が祀られていると書いてありました。仏像等は当然拝観できませんでしたが、七面弁財天とはどのようなお姿をしているのだろうと思いました。

お砂踏みが終わると本堂も少し空いていたので本堂でお参りしました。内陣ではお寺の方々が法要をされていました。納経所に行き、ご朱印と慈悲の道を頂きました。散華は自由に取れるようになっていました。本堂の向かって右隣には不動堂があり、不動明王にお参りをしました。12時から不動護摩供が厳修されると書いた案内板が立っていました。本堂と不動堂の間には松雄芭蕉の句碑や古池がありました。これは松尾芭蕉が岩間寺の観音様の霊験を得て、その俳風を確立したと伝えられているからです。不動堂の前には稲妻龍王社がありました。先ほどの護法龍王拝殿といい、「岩間寺には龍神様が多く祀られているなあ」と思い入山料を払ったところで貰った境内図を見るとお砂踏み霊場の近くに八大龍王堂、仁王像の近くに白姫龍神も祀られていました。

本堂での法要が終わったのか、山伏姿の方々とお寺の方々が出て来ました。そして不動堂の前で法要が始まりました。全員で般若心経を唱え、様々な仏様の真言を唱えるのを見ていると、とてもすがすがしい気持ちになりました。「やはりお寺はこうでなければ」と思いました。バスの出発時間の為、法要を最後まで見ることはできませんでしたが、岩間寺には非常によい印象を持ちました。

岩間寺の本堂

岩間寺の本堂

不動堂

不動堂

芭蕉池

芭蕉池

岩間寺からシャトルバスに乗って石山寺に戻り、路線バスに乗り換えて立木観音前で下車しました。道路の反対側に石段があり、これを登り始めましたがとても大変でした。立木観音を解説した本などを読んでいなかったので、「いったいこの石段はどこまであるのだろう」と思いながら登っていました。やっとの思いで石段を登りきるとちょうど目の前に水屋があったので、汗まみれの手を洗いました。境内にはいくつか縁台があり、そこに座って休憩を取れるようになっていました。縁台には団扇が置いてあり、またおさがりのゆず湯やお茶が無料で飲めるようになっていました。ゆず湯はとてもおいしかったです。このようなサービスは本当に嬉しいものです。

しばらく縁台で休んだ後、本堂へ行き、観音様にお参りをしました。その後、納経所でご朱印を頂きました。お寺の方の対応は丁寧で好感が持てました。そして奥の院に向かう石段があったので登りました。「奥の院なので、結構登るのではないか」と思いましたが、すぐに奥の院に着きました。奥の院の仏様にお参りをして、立木観音を後にしました。

立木観音の本堂

立木観音の本堂

奥の院

奥の院

これで三連休を利用した西国三十三観音+勢多川三山巡りは終了しました。出発前は天候が心配でしたが、天候にも恵まれ、観音霊場巡りに出かけて本当に良かったと思います。これからも観音霊場巡りを通して、観音様を始めとする多くの仏様とご縁を結んで行きたいと思います。

リンク集

岩間寺公式ホームページ 岩間寺公式ホームページ
岩間寺行きバス 岩間寺行きバス