岩間寺(結縁御開帳)
巡礼記
訪問日:平成22年5月8日
いよいよ西国三十三所めぐり二巡目、最後のお寺です。御開帳中は17日のご縁日以外にも土、日曜日にJR石山駅からバスが出ますので、それに乗って、岩間寺に向かいました。
入山料300円を払い、境内に入ります。境内を歩くとぼけ封じ観音様がいらっしゃり、仁王像の間を通ると本堂に到着しました。堂内に入るには300円必要で、お守りを頂きました。お堂の左側から拝観することになるのですが、左壇に弘法大師のようなお坊さんの像が四体あったので、「弘法大師の像がたくさん祀ってある」と思ったのですが、後でお堂にいたお寺の方に伺うと真言八祖だそうです。真言八祖は絵画として祀られていることが多く、像としては初めて拝観したかも知れません。
中央には脇侍に婆藪(ばす)仙人と吉祥天が祀られており、その間に厨子に入った小さな観音様がいらっしゃいました。観音像は四寸八分(約15センチ)なので細部までは分かりませんが、写真もありましたし、直接拝観できるだけでもありがたいことですね。
右壇には真言八祖の残り四体が祀られていました。お寺の方がいらっしゃったので、「観音様の御縁日は一般的に18日ですが、なぜ岩間寺では17日が御縁日ですか」と伺ったところ、「昔から17日だった」とのことで、何か特別な理由があるわけではないそうです。
本堂でお参りした後、不動堂のほうへ行くのですが、その途中に西国三十三所の観音様を祀るお堂がありました。丁度、芭蕉池の後ろにあり、そこがそのようになっているとは気づきませんでした。
芭蕉池と西国観音堂
お参りが終わった後、本堂前にも案内がありましたが、日本一の桂の大樹群を見に行くことにしました。その途中には、黒龍龍王杉、八大龍王堂があり、前回も思いましたが、岩間寺には龍神様が多く祀られています。
長寿桂の前には遥拝殿がありましたので、そこでお参りをしました。長寿桂だけでなく、大きい桂の木がたくさんありました。本当に自然の力って凄いですね。
本堂前の案内
長寿桂と遥拝殿
元来た道を戻り、岩間寺にも西国三十三ヶ所お砂踏霊場がありますので、一番の青岸渡寺からお砂を踏みながらお参りをしました。「この砂を踏み拝めば本地へ参拝したのと同じご利益をいただける」そうなので、是非、お参りしましょう。
そして、白姫龍神でお参りしました。「女人が拝むと美人になると伝わる」そうですが、男の私にもご利益があることでしょう。また、その横の道を下ると雷神爪堀の湧泉がありました。「泰澄大師の弟子になった雷神が当時水の乏しかった岩間山に自らの爪で井戸を掘って霊水を湧かせた。全国からこの霊水を求める人々が絶えない」とのことなので、お水を頂きました。
これで結縁御開帳に合わせた二度目の西国三十三観音霊場めぐりの満願を達成しました。西国三十三所の観音様を直接拝観できたということは本当に凄いことですね。過去にそれを望んで実現できなかった巡礼者も多数いるでしょうし、将来にそれを望んでも実現できる保証はありません。霊場めぐりをしている間に結縁御開帳が行われたのは本当に御縁ですね。この縁を大切にして、少しでも観音様に近づけるように努力していきたいと思います。西国三十三所の巡礼記は当分書かないと思いますが、西国巡礼自体はこれで終わることなく、続けていきます。