西国三十三観音霊場巡りの旅 清水寺(結縁御開帳)

清水寺(結縁御開帳)

巡礼記

訪問日:平成21年3月8日

清水寺の仁王門に到着すると「御本尊ご開帳」と書かれており、気分が盛り上がります。本堂を目指して歩きますが、まずは随求堂で胎内めぐりです。清水寺を訪れた時にはいつも胎内めぐりをしています。

随求堂から歩を進めると経堂が無料で拝観できるようでしたので、経堂を拝観。堂内には釈迦三尊像が祀られており、お釈迦様は宝冠釈迦如来でした。経堂では、「光と影」という題の写真展が開かれていました。頂いた案内書によると、御開帳の期間中、色々展示が変わるようです。

経堂を出ると入口と書かれた案内板が見えたのでそちらに行ってみると開山堂(田村堂)でした。開山堂は有料区間にあるとばかり思っていたので少しびっくりしました。開山堂は坂上田村麻呂の1200年御遠忌ということで、99年ぶりにご開帳されています。本当は1200年目は来年ですが、御本尊の御開帳と合わせることによって、多くの方に御縁を結んで頂きたいとのことで開帳しているそうです。

お堂は朱色が綺麗です。これは平成18年に修復したからだそうです。堂内では、坂上田村麻呂像と高子夫人像を間近に拝観することができました。像は想像していたものより大きかったです。これらの像は本堂が徳川家光により再建された折りに同時に造られたそうです。残念ながら開山堂を訪れる方は少なかったですが、堂内にはお寺の方がおられ、質問すると親切に答えてくれました。

受付で拝観料300円を払い、轟門をくぐるとすぐに御本尊ご開帳への順路がありました。そちらに進み、拝観料100円を払うといよいよ内々陣へ。まずは裏側から拝観するようになっており、お前立ち御本尊、脇侍として広目天、多聞天が祀られていました。お前立ち御本尊の写真は本などでご覧になられた方も多いと思いますが、二臂を高々と頭上に挙げ、組んだ掌の上に一体の小如来化仏を戴く清水型観音像です。

歩を進め、内々陣の表側へ。風神像、脇侍の毘沙門天、二十八部衆などを拝観し、いよいよ御本尊を拝観。そのお姿は素晴らしいの一言です。お前立ち御本尊から想像していたお姿より、はるかに素晴らしく、とても感動しました。結縁御開帳ですから、観音様に繋がっているお手綱を忘れずに握りました。

御本尊に向かって左側に安置されている二十八部衆を拝観した後、厨子に納められている勝軍地蔵像を拝観。こちらも想像していたお姿とは全然違います。清水寺の脇侍が毘沙門天と勝軍地蔵という前知識を持っていなければ、きっと勝軍地蔵ではなく、毘沙門天だと思ったことでしょう。それぐらい、我々が普通に想像するお地蔵さんの姿とかけ離れていました。

内々陣拝観を終えた後、観音堂の内陣でゆっくりお参りをしました。内々陣は人が多く、立ち止まって読経することはちょっと無理です。内陣でも観音様に繋がっているお手綱に触れることが出来るようになっていました。

そして、納経所で御朱印を頂きました。その後、阿弥陀堂や奥の院でお参りをし、本堂と舞台を鑑賞しました。清水寺には何度も訪れたことがありますが、今回が一番印象的なお参りでした。清水寺の御本尊のお姿には本当に感動しました。次回のご開帳の予定は平成45年です。随分先の話ですので、この御結縁開帳の機会に参拝されることをお薦めします。

仁王門

仁王門

本堂

本堂