西国三十三観音霊場巡りの旅 華厳寺

華厳寺

寺伝

798年、会津の大口大領が京都の仏師に十一面観音像を刻ませました。そして会津に運び帰る途中に、美濃の谷汲で像が動かなくなりました。大領は観音像が谷汲山に留まることを望んでいると考え、山中で修行していた豊然上人を開山として、観音像を安置しました。

巡礼記

訪問日:平成20年3月23日

大垣駅から樽見鉄道に乗り、谷汲口駅で下車しました。駅を出ると、谷汲山(華厳寺)行きバスが止まっていました。華厳寺に行くバスは電車の到着に合わせて出ていますので、電車とバスの接続はとてもいいです。但し、谷汲口駅まで行く電車の本数は少ないので、必ず樽見鉄道のホームページで電車の時刻を調べておきましょう。駅前で待っていたバスに乗り、終点の谷汲山で下車しました。料金は百円でした。とても良心的な値段で、少し驚いてしまいました。

バス停から仁王門までは結構距離があります。しかしその間はたくさんのお土産物屋さんが並んでいますので退屈することはありません。また桜並木にもなっているので、桜の季節には綺麗だと思います。お土産屋さんなどを見ながらしばらく歩くと、仁王門に着きました。境内に入ると大きな杉が参道の脇に立ち、霊場にふさわしい雰囲気でした。本堂へ向かう途中に様々なお堂があり、西国三十三観音霊場のお寺は大寺院が多いことを改めて実感しました。

本堂に着くと早速、観音様にお参りをしました。そして本堂内部の右にある納経所でご朱印と散華を頂きました。慈悲の道は自由にとれるようになっていました。写経した般若心経を納経しようとすると「あちらにお納めください」と本堂の内陣に上がることができ、観音様により近くでお参りすることができました。華厳寺では、過去、現在、未来を意味する三つのご朱印が頂けます。過去は満願堂、現在は本堂、未来は笈摺堂となっていますので、本堂だけではなく、必ず満願堂、笈摺堂も参拝しましょう。

仁王門

仁王門

本堂への石段

本堂への石段

本堂

本堂

ご朱印を頂いた後、本堂内部の左で戒壇めぐりができるようになっていたので戒壇めぐりをしました。次に本堂の裏側に行きました。そこには苔ノ水地蔵が安置されており、体の悪い人、例えば肩が悪い人はお地蔵さんの肩にお札を貼ってお参りすれば、肩が良くなるそうで、多くの人がお参りをしていました。また本堂裏には観音様(裏観音)が祀られていました。

そして、未来を意味する笈摺堂へ行きました。多くの笈摺や金剛杖などが納められていました。またお堂には西国を満願した方の古い写真などがあり、華厳寺が西国三十三観音霊場の結願・満願霊場だと強く感じました。 続いて過去を意味する満願堂へ行きました。満願堂は中に上がってお参りすることができました。本来ならば、過去(満願堂) -> 現在(本堂) -> 未来(笈摺堂)、あるいは現在 -> 過去 -> 未来の順番にお参りするべきのような気がしますがどうなんでしょうか。

本堂へ戻り、最後に精進落としの鯉に触りました。ご朱印を頂いた時にはこれで西国三十三観音霊場を結願したという気持ちは沸いてきませんでしたが、精進落としの鯉を触った時、西国三十三観音霊場を結願したという気持ちになりました。

満願堂

満願堂

精進落としの鯉その1

精進落としの鯉その1

精進落としの鯉その2

精進落としの鯉その2

これで西国三十三観音霊場を結願しました。平成18年3月19日に今熊野観音寺からスタートし、平成20年3月23日の華厳寺まで約2年間でした。西国三十三観音は各地にある観音霊場の元祖的な存在なので、どの寺院も受け入れ態勢が整っており、気持ちよく巡礼することができ、また様々なことを学ぶことができました。西国三十三観音の二巡目は数年後に行うつもりでしたが、今年の九月から西国三十三所結縁御開帳が始まるので、それに合わせて、二巡目を発願するつもりです。

西国三十三観音霊場を巡る理由は人によって様々だと思いますが、共通して持つべき目標は、観音様のような慈悲にあふれた人になることだと結願した今、感じています。私自身それが実現できているとは思えませんが、これからも西国三十三観音霊場めぐりを通して、少しでもその目標に近づきたいと思っています。

リンク集

華厳寺公式ホームページ 華厳寺公式ホームページ
樽見鉄道ホームページ 電車の時間を調べることができます
名阪近鉄ホームページ バスの時間を調べることができます