千蔵院
巡礼記
訪問日:平成25年9月16日
まずは受付で朱印をお願いしました。朱印を用意している間、本堂に移動し、お参りをしました。お参りが終了後、御住職様が来られ、内陣に案内してくれました。
中央の厨子にお前立ちの千手観音立像が祀られていました。戦国武将・村上義清の兜仏が本尊でしたが、江戸時代に新しく観音像を造り、その中に兜仏は納められました。お前立ちの観音像は室町時代の作なので、江戸時代の御本尊よりも古いことになります。
千手観音像は合掌していますが、これはお参りしている我々に手を合わせている、つまり、我々の中には観音様から拝まれるものがあるという話が印象に残りました。
厨子の中には二体の小さな像も脇侍として祀られていましたので、どの仏様かと尋ねると、吉祥天と善財童子とのことです。千手観音、吉祥天、善財童子という三尊形式は珍しいですね。善財童子ですので、華厳経の影響が強かったのでしょうね。
観音像は手を上にしている、いわゆる清水寺型でした。本草は元々湖北で祀られていたそうなので、清水寺と何らかの影響があったかもしれません。
「桜樹皮千手観音」の軸も展示されていました。長岡城主は参勤交代の折、道中の安全を記念して、駕籠にかけていたそうです。
また御住職様が書かれた本も置いてあり、私の持っている「般若心経絵本」も置いてありました。般若心経絵本の作者が泉増院の御住職様とは知らず、ビックリしました。
千蔵院は越後三十三観音霊場会の事務局だけあって、良いお参りが出来ました。