越後三十三観音霊場巡りの旅 宝積院

宝積院

巡礼記

訪問日:平成25年9月28日

二王門があり、晒(さらし)に巻かれた仁王像が祀られていました。後でお寺の方に伺うと、昔は病気等になった時、仁王さんの晒を巻いたのだそうです。

二王門をくぐり、歩を進め、まずは朱印受付所で御朱印をお願いし、観音堂に向かいました。観音堂に到着すると、観音堂が人で一杯です。どうやら、団体さんとかち合ったようです。しかし、団体さんのお参りは丁度終わったところのようで、すぐに出て行かれました。

団体さんの為に御住職が居られたので、堂内でお参りさせて頂きました。十一面観音像は両手を下ろしており、珍しい印だな思いましたが、左手は肘から先を後でくっつけたような感じで元は手を下ろしていなかったのだろうと思いました。

お参りの後、御住職様から話を聞きました。昔、九州に百合若大臣と呼ばれる人がおり、九州から北海道に戦に出かけ、その帰りに嵐に遭い、当地に来ました。この地で、緑丸という鷹を得て、緑丸は百合若大臣の手紙を都に届け、戻ってきましたが、疲労のため、死んでしまいました。時は過ぎ、泰澄がこの地に来て、緑丸の追善供養の為、十一面観音像と仁王像を造りました。

また御本尊は十年に一度、八月十七日から一週間、御開帳され、前回のご御開帳時、秋に像の調査を行いましたが、調査をした方に不幸があり、通常の御開帳以外に御開帳するのはよくないということで、今回は御本尊の御開帳をしていないそうです。

先ほどの団体は前のお寺で時間がかかったということで、お経だけを上げてすぐに次のお寺に行ったそうです。それを聞いて、「勿体無いな」と感じました。もちろん、観音様にお経を唱えるのは大切ですが、それと同じぐらい、御住職様の話を聞くのは大切だと思います。

本来は事前に予約していないと堂内に入ることは出来ないのですが、たまたま団体さんと一緒だったので、堂内でお参りすることができました。

仁王像

仁王像

観音堂

観音堂