江戸三十三観音霊場巡りの旅

江戸三十三観音霊場について

観音霊場巡りが盛んだった江戸時代には、江戸三十三観音霊場、山の手三十三観音霊場、深川三十三観音霊場など、いろいろな観音霊場が江戸においてもありました。

浅草寺を第一番札所とし、目黒不動の龍泉寺を第三十三番札所とする江戸三十三観音霊場は、享保二十年(1735年)に発行された江戸砂子拾遺に記載されています。その中で、第三番札所は三十三間堂になっており、巡礼の順番を考えても三十三間堂が浅草にあった頃に設定された霊場だと考えられます。よって、三十三間堂が浅草に建立された寛永十九年(1642年)から三十三間堂が元禄十一年(1701年)に焼失するまでの間に設定されたことになります。

その後、江戸三十三観音霊場は神仏分離など様々な要因で札所が変更され、昭和五十一年(1976年)に昭和新撰江戸三十三観音霊場として新たに生まれ変わりました。

江戸三十三観音霊場には浅草寺、護国寺、増上寺など東京を代表する寺院が含まれています。また全ての札所が東京二十三区内の十二区にあるので、交通の便が非常に良いです。

江戸三十三観音霊場を巡礼すると、現代の東京にも江戸文化が数多く残っていることを実感できると思います。東京の今まで気付かなかった新たな一面を発見しつつ、観音様とのご縁を深めましょう。