人間として成長することを目指し、寺社巡りをした時に感じたこと、気づいたことを紹介

  1. 関西地方寺社巡り

寿宝寺 思い出深い十一面千手観音立像

寿宝寺の入口

お寺めぐりをしている方なら、忘れられない思い出が有る仏像をいくつかお持ちだと思います。京都府京田辺市にある寿宝寺に祀られている十一面千手観音立像は、私にとって、そのような仏像の一つです。

思い出

2011年3月11日、東日本大震災が発生しました。私はその時、神奈川県におり、東北地方ほどではありませんが、大きな揺れに遭いました。その日以降、余震、計画停電、買いだめによる物不足など、不安な日々を過ごしていました。

私は震災が発生する前から3月19日に南山城のお寺を巡るツアーに申し込んでいました。震災が発生した為、参加するかどうか悩みましたが、結局、参加することにしました。一休寺、観音寺を訪れ、その後、寿宝寺に訪れました。

寿宝寺を訪れたことの有る方ならご存知でしょうが、寿宝寺では十一面千手観音立像は収蔵庫に安置されており、拝観者は収蔵庫に入って拝観します。そして、十一面千手観音立像は光の加減でお顔の印象が変わるので、お寺の方が外からの光が入らないように扉を閉め、ライトを調整しながら、2つの顔(昼の顔と夜の顔)を見せてくれます。ちなみに昼は厳しく、夜は優しく感じられるお顔をしています。

当日も昼と夜の顔を拝観した後、お寺の方が東日本大震災で被害に遭われた方々の一日も早い復興の為、優しい夜の顔をした観音様の下、般若心経を唱えてくれました。観音様の優しいお顔と般若心経がとても心に響き、自然と目から涙がこぼれ落ちました。そして、同時に頑張っていこうと元気も貰えました。

そのような寿宝寺の千手観音立像が、JR東海のキャンペーン「そうだ 京都、行こう。」で、一休寺が取り上げられたことに合わせて、12月2日まで、予約無しで拝観することができることを知りました。これは良い機会ですので、11月23日に訪れることとしました。

寿宝寺へ

京都駅から近鉄線に乗り、三山木駅で下車。前回は旅行会社のツアーだったため、観光バスに乗って訪れましたので、三山木駅で下車するのは初めてです。三山木駅から徒歩5分と書かれていましたので、Googleマップを頼りに歩いていきました。Googleマップがお寺が近くにあると示しても、「お寺がありそうな場所じゃないな」と少し不安になりながら歩を進めると、見覚えのある寿宝寺に到着しました。

寿宝寺

山門をくぐり、境内に入り、収蔵庫の方を見ると、丁度、お寺の方が説明をしているところでしたので、しばらく境内で待つこととしました。そして、前の方が収蔵庫から出てくると、収蔵庫に向かい、中に入って、着座して、お寺の方の説明を聞きました。

最初は扉を開けているので、昼の顔、つまり、厳しいお顔に見えました。「優しい観音様に会いに来たのに厳しい表情だな」と少しモヤモヤした気持ちでいましたが、お寺の方が扉を閉じ、夜の顔になると、記憶していたお顔よりも遥かに優しい表情になりました。

優しいお顔をされた観音様とは2011年以来の再会で、昨日の知恩院への訪問で「南無には『ありがとう』の意味も含まれている」と教えてもらいましたので、「南無観世音菩薩」と何度も唱えました。

今考えると、想像よりも遥かに優しいお顔に見えたのは最初に厳しいお顔を見たからだと思います。寒い冬を経験してこそ、暖かい春のありがたさが分かるのと同じだと思います。

また、夜の優しいお顔を見てから、昼の厳しいお顔を再度見ても、最初ほど厳しいお顔に感じませんでした。これは最初「とっつきにくい人だな」と思っていても、実際話してみるとそうではないことが分かり、その後は「とっつきにくい」と思わなくなるのと似ているのかなと思います。

寿宝寺の十一面千手観音様には、今後も節目節目でお会いしに行こうと思います。

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コメント

    • 大ドラ
    • 2018年 11月 29日

    今月18日に大阪府の南河内で道明寺と野中寺のご開帳のほか、葛井寺のご開帳も訪ねて真数千手観音像のお姿を拝してきました。寿宝寺の千手観音像も真数千手観音像という話で、以前から事前にお願いしてでもお寺を訪ねてお姿を拝したい仏様ですが、まだ訪ねていないです。昼のお顔と夜のお顔の違いも見てみたいと思います。京田辺など南山城では今後寿宝寺のほか、観音寺や蟹満寺でも仏様のお姿を拝したいと思います。

    大津市歴史博物館のブログ記事も拝読しました。私も葛井寺などのご開帳を訪ねる前日に『神仏のかたち』を観覧しましたが、西教寺の阿弥陀三尊像と法楽寺の薬師如来坐像が印象に残ったほか、三井寺のよく知られる鎌倉期の訶梨帝母倚像とは別の、室町期の訶梨帝母像は笑顔などで微笑ましい母子の姿に思えました。妙傳寺の弥勒菩薩半跏像は私も素晴らしい銅造仏だと思いました。石山寺多宝塔の快慶作の大日如来坐像はその展覧会で、多宝塔の外からお姿を拝むのとはまた違うご様子が楽しめました。

      • ラーマ
      • 2018年 11月 29日

      大ドラさん、コメントありがとうございます。

      寿宝寺は是非訪れてみてください。本当に素敵な観音様ですよ。おっしゃる通り、南山城はたくさん素敵な仏像が祀られていますね。

      大津市歴史博物館の展示は良いものでした。図録も売り切れになったそうです。京都、奈良と同じぐらい滋賀県にも本当に素敵な仏像がたくさんありますね。

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