7月31日に三十三間堂で仏像が配置換えされたというニュースが流れました。以下、日本経済新聞の記事から引用です。
京都市東山区の三十三間堂で、ともに国宝の風神・雷神像と二十八部衆像の配置換えがあり、31日に報道陣に公開された。約80年ぶりという。
三十三間堂では、中央の千手観音坐像の周りに二十八部衆像のうち4体が、1001体の千手観音立像の前に、他の二十八部衆像と風神・雷神像が並んでいる。
これまで、修理に伴い1934年ごろに変更した配置が続いてきた。今回、鎌倉時代の版画やこれまでの学術研究に基づき、拝観者から見て左端にあった風神像、右端にあった雷神像を入れ替えたほか、千手観音坐像の周囲の毘沙門天を梵天(ぼんてん)に換えるなど、創建当時に近づけた。
三十三間堂を管理する妙法院の杉谷義純門主は記者会見し「御利益をより一層お届けできるように並べ直した。今まで以上に観音様も落ち着かれたように見える」と話した。
ニュースを読んで、久しぶりに三十三間堂を訪れたいなと思い、8月11日に訪れることにしました。
三十三間堂
JR京都駅で下車し、駅からのんびり歩いて三十三間堂に到着。私は三十三間堂の友の会に入っていますので、会員カードを見せ、境内へ。そして、本堂の中へ。
まずは風神が祀られていました。風神と雷神の場所が入れ替わったそうですが、どちらがどっちに祀られていたか覚えていなかったので、入れ替わった状態を見てもピンときませんでした。
仏像を拝観しながら歩を進めますが、二十八部衆も配置の順番を覚えているわけではないので、こちらもピンときませんでした。
そして、中尊の場所へ。中尊の千手観音坐像の向かって右斜め前に婆藪仙人(ばすせんにん)、そして左斜め前に大弁功徳天(だいべんくどくてん)が安置されていました。この二体は最前列に並んでいたことを覚えていますので、配置が変わったと実感しました。西国三十三所札所の岩間寺、観音正寺などで千手観音の脇侍として、婆藪仙人、吉祥天を拝観したことがあるので、納得の配置です。
また向かって右斜め後ろには梵天、左斜め後ろには帝釈天が安置されています。上述の記事で「今まで以上に観音様も落ち着かれたように見える」とあるように、この千手立体曼荼羅を見て、私も「しっくりする配置で、観音様もより力を発揮できる」と感じました。
清水寺
三十三間堂の後、千日詣りの本堂内々陣特別拝観を行っている清水寺を訪れました。清水寺の御本尊も千手観音で二十八部衆と風神、雷神が祀られています。内々陣の正面に回る時に確認すると、確かに本尊の向かって右側に風神、左側に雷神が祀られていました。
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